「なんだ⁇」



「一発殴らせて下さい」




「…ん⁇ あ〜」




俺は川島が殴る事で気が済むならと思った
本気で静流を愛してたんだと思った
俺も川島を真っ直ぐに見た



そして



俺の身体は後ろへと飛んだ
強烈な一発を喰らった
川島が手を出した
その手を握り起き上がった




「先輩…今度こそ静流を幸せにして下さい
もし今度静流を泣かせたらもう次は
ないですからね!
必ず静流を奪って離しませんからね!
覚えておいて下さい」



「脅しか⁇わかった!必ず幸せにする!
お前に静流を取られてたまるものか!」




「あまり嫉妬をすると静流に嫌われますよ
気をつけて下さい せ・ん・ぱ・い
それと…生きててくれて…
ありがとうございます」



と川島は頭を下げた




「川島…これからもっともっと生きるから」




「お願いします
それと…」




こいつまだ何かあるのか⁇




「今度は代表としてお願いがあります
俺をアメリカ支社に行かせて下さい」




「アメリカ支社に⁇」




「はい!今俺は…先輩達の姿を笑って見る事が
出来ないから…女々しいですよね⁇
気持ちの整理がつかないから
日本から離れたいんです」




「すまない川島…辛い思いをさせて」




その後すぐに彼はアメリカに渡った
俺達の結婚式も祝電が送られただけだった
静流は川島の性格を知っているから
何も言わなかった




俺はこんなにもたくさんの人の心を
傷つけてきたんだ
自分の浅はかな行動で大切な人達を
傷つけ悲しませていたのかと
思い知らされた