『...それで、そのあと、親戚に引き取られて今は一人暮らししてるの』
親戚なんて本当はいないけど、神崎組っていえないから嘘をついた。

蓮「...泣いていいんだぞ」
そう言って抱きしめた。
「ッ、うわぁッヒック」
蓮の胸でひたすら泣いた。
蓮「もうお前は1人じゃない。俺らがいる」


何分泣いただろうか。
『…もう大丈夫、ありがとう蓮』
蓮「フッなんかあったらまた頼れよ」
頭に手を置き撫でてくる。

それが妙にくすぐったくて笑ってしまう。
『アハハッくすぐったいよ、蓮』
蓮「ッ!」
蓮の顔をみると真っ赤になっていた。
『…大丈夫?顔赤くない?暑いならエアコンつけるけど』
そう言うと蓮はいいっと言って顔を伏せてしまった。

蓮「(無自覚すぎるだろ…)」