そう。 王子様はあの日、耳もとで約束してくれたんだ。 「大きくなったら、指輪を目印にして見つけてあげるからって。その時はまた、守ってあげるって……言ってくれたんだもん」 だからあたしは、指輪をはずすことができずにいたんだ。 14年間、ずっと。 「あたしは……その言葉を信じたいの」 大切な大切な思い出。 いつもあたしを助けてくれた王子様。 必ずどこかで会えるって……見つけてくれるって……信じたいんだ。