よっこいしょ。 ぐにゃったあたしを郁己くんが持ち上げる。 「ふぇ~……」 「弱すぎだ、酒」 「だってぇ……未成年ですからぁ」 「あ。そうか」 今さらですから。 心の中で毒づいた後は、 「そんなにくっついて。襲っちまうぞ?」 「んー……」 支えられる安心感だけしか……覚えてない。