教室に入ると、一目散に自分の席へ。
私の席は、特等席。一番後ろの窓側だ。
隣の席には……親友が座っている。
「花絵!今日は遅かったわね!」
教室に入ってきた私を見つけて声をかけてくれた親友の名前は、ミナちゃん。
優しくて頼りになる、お姉ちゃんみたいな存在。
「ミナちゃんおはよう……!あのね、聞いてっ」
水城くんのことを話そうと、ミナちゃんに飛びつく。
そんな私をぎゅっと抱きとめて、頭をよしよししてくれるミナちゃん。
「どうしたの花絵〜?今日も可愛いわね〜」
「あのね、大丈夫な男の子が現れたのっ」
「……は?」
手を止め、突然声が低くなったミナちゃん。