幽霊高校生のまつりちゃん



漫画や小説などのコーナーを通りすぎて、私は参考書が並ぶ本棚の前で止まる。

高校受験なんてまだ先のことだと思っていたけれど、気づけばもう九月。今月の下旬には中学三年生を対象とした模試も予定されている。

私は参考書と過去問が載っている本を持ってテーブルに戻った。


「友香は志望校、どこにするか決めた?」

すでに席に着いていた友香に話しかけながら、私も腰を下ろす。

友香も私と同じように問題集を読んでいたけれど、ノートに書き写している問題は解けていなかった。


「うーん。考えてはいるんだけどね。亜子はどこ?」

「私は……」と言いかけた時、白い制服を着た女子高生が席の横を通った。

それはお嬢様学校とも呼ばれている都立聖女(せいじょ)学園の生徒だった。


「私は聖学(せいがく)を受けるよ」

聖女学園、略して聖学に通うことは私の夢。

幼い頃からあの白い清楚な制服を着たいと思っていたし、なにより聖学は清く正しく美しくを教訓にしているので品があって憧れている。