「もう、みんな聞いてよ。今校長室に呼び出されてね――」
いつもならすぐに寄ってくるクラスメイトが遠巻きに私のことを見ていた。
その視線は突き刺すような冷たさだった。
「え、ちょ、ちょっとみんなどうしたの?」
もしかして私が犯行だという間違った情報が伝わってしまったのだろうか。
「わ、私じゃないよ? ありえないよ」
笑って雰囲気を変えようとしたけれど、クラスメイトの目付きは変わらない。
「未来」
と、その時。優香が私のほうに歩いてきた。
その周りにはいつもの仲良しグループの人たちもいる。
「優香は私のことを信じてくれるよね?」
絶対にみんな誤解をしてる。
早くこの状況をなんとかしないと……。
「は? なに白々しいこと言ってんの?」
優香の怖い声が教室に響いた。
「証拠を隠されないようにみんな気づいてないふりしてたけど、とっくにアンタが犯人だって全員が知ってたよ」
「……え」
それ以上の言葉が出てこない。
「アンタが盗んでる動画だって出回ってるんだから」
「あれは私じゃない……」
「じゃあ、これは?」
そう言って優香は先日貸したエスニック風のピアスを見せてきた。
「このピアス、私が盗まれたやつなんだけど」
「う、うそ……」
「嘘とか自分でやっといてよく言えるよね」
優香は私が肩にかけていたカバンを奪い取った。そして、勢いよくチャックを開けて逆さまにする。
バラバラと落ちてきたのは、私がいつも持ち歩いているたくさんのアクセサリーやコスメだった。



