それから数日が経って、私は順風満帆な生活を送っていた。
今日もママの美味しい朝ご飯を食べたし、パパは長い休みが取れたら海外旅行に行こうと言っていた。
友達とも雪斗とも仲良しだし、毎日が楽しくてしょうがない。
「高橋。ちょっといいか?」
いつものように下駄箱で靴を履き替えていると、担任の先生に肩を叩かれた。
なんだろうと不思議に思ったけれど、今日は一段と気分がいいから雑用くらい喜んでやる。
軽やかな足取りで先生に付いていくと、連れてこられたのはなぜか校長室だった。
……なんで?
校長室に呼び出されることなんてなにもしてないけど。
「高橋未来さん。これから質問することに正直に答えてほしいんだけどいいかい?」
中に入ってすぐに校長からそう尋ねられた。
「なんですか?」
先生は見守るようにドアの前に立っていて、校長室の空気は重かった。
「単刀直入に聞くけど、きみが生徒たちの物を盗んでいた犯人だよね?」
……は?
「それって盗難事件のことを言ってるんですか?」
「そうだよ」
「なんで私が。ありえない」
せっかく気分が良かったのに、いい加減なことを言わないでほしい。すると、黙っていた先生が会話に入ってきた。
「高橋。もう数々の証拠が揃ってるんだ。言い逃れはできないぞ」
……証拠?言い逃れ?
なにを言っているのかさっぱり理解できない。
「高橋さん。これは君じゃないの?」
そう言って校長はタブレットの画面に映っている動画を私に見せてきた。
そこには空き教室に置かれていたカバンを漁っている様子が記録されていた。
誰かが隠れて撮影したのだろうか。
人物が女子だということは分かるけれど、顔ははっきりと映っていない。
でも髪型や背格好は未来に似ていた。



