力強い男の子の腕。こんなにも男子と至近距離になったことがないので、恥ずかしくてますます体温が熱くなった。
「ひゃって、どうしたんだよ。可愛い声出しちゃって」
そう言われたあと、前触れもなく雪斗にキスをされてしまった。
目を瞑るタイミングも分からずに私は石みたいに固まるだけ。
心臓の音がヤバい……。
っていうか彼氏だけど初対面の人とキスしちゃったよ。
でも別に嫌じゃなかった。
心も未来に近づいてきているんだろうか。
「なんか今日の未来可愛すぎ。写真撮っていい?」
「え、う、うん」
雪斗にスマホを向けられて、私はぎこちない笑顔を浮かべた。
私は未来、私は未来。
自分に暗示をかけるように頭で繰り返した。
今まで彼氏なんていなかったし、恋愛なんて必要ないと思っていたけれど、雪斗に対してキュンとしている自分がいる。
こんなにカッコいい彼氏がいていいのだろうか。
なんだかなんでも手に入りすぎて怖いぐらいだ。



