待ち合わせの駅前に着くと、遠目からでもシュッとしている男の子が立っていた。
「未来」
名前を呼ばれてドキリとする。
雪斗は写真で見るより顔が整っていて、すごくカッコいい人だった。
「わあー亜美の彼氏だ。手繋ぐ? バグする? なにしちゃう?」
面白がるようにして煽ってくるまつりを無視して、私は雪斗と歩きはじめた。
向かったのは約束どおり雪斗の家だった。
「お邪魔します……」
緊張しながら靴を脱ぐと雪斗に笑われた。
「どうしたの? いつも来てるじゃん」
いつもと言われても私は初めてだし、どうしたらいいのかわからない。
雪斗は慣れたように私を自分の部屋に招いてくれた。
初めて入る男の子の部屋。
なんとなく男子の部屋は汗くさくて散らかっているような偏見を持っていたけれど、雪斗の部屋はとても清潔感があった。
服もきちんとハンガーにかけられているし、本棚も整理整頓されていてすごくキレイだ。
あまりまじまじ見ても不自然に思われると思ったので、とりあえず雪斗が指定してくれたクッションの上に座った。
「今日、親帰ってこないから夜までいれるよ。ってか泊まってく?」
テーブルを挟んだ場所に座ると思いきや、雪斗は私の隣に座ってきた。
「え、泊まりはちょっと……」
「なんで?」
距離の近さに、自分の体の熱が上昇していく。
未来がどんな付き合い方をしてきたのか知らないけれど、彼氏の家に泊まるなんて、もう少し大人になってからするものだと思っていた。



