幽霊高校生のまつりちゃん




「未来。今日モーニングコール忘れただろ」

……え、モーニングコール?


「俺、未来のせいで学校遅刻した」

未来の彼氏は別の学校に通っている高校三年生だと聞いたことがある。

未来から見せてもらった写真を思い出しながら、イケメンの男の子と電話をしてることに緊張してきた。


「ご、ごめん。バタバタしてて忘れちゃった」

年上だけど付き合っているので敬語は使わずに答えた。


「まあ、いいけど。未来の夢が長く見れたし」

「……っ!」

彼氏っていたことがないから分からないけれど、こんなに甘いことを普通に言われるんだ。

未来はこういう時、なんて返していたんだろうか。

私も雪斗の夢を見てたよ、とか?

む、無理だ。

入れ替わったばかりの私にはハードルが高すぎる。


「なあ、明日俺ん家来るだろ?」

「え、い、家?」

「うん。いつもみたいに放課後、駅で待ってるから」

そう言って、雪斗は電話を切った。 

じわりじわりと未来としての現実が追い付いてきて、私はジタバタと手足を揺らした。


「まつり、どうしよう! 家だって!」

未来にとっては彼氏の家でデートするのは普通のことかもしれないけれど、私は男の子の家にすら行ったことがない。