幽霊高校生のまつりちゃん



「由美ね、食べたら公園行きたい!」

「あ、俺も!」

お腹がいっぱいになると遊びの思考に切り替わる妹たち。

団地の近くには子どもが集まる公園がある。こぢんまりしてるけれど遊具もあるので、由美や悟史が大好きな場所だけど……。

「あとでスーパーに行くから、それまでは家にいようよ」

日曜日の公園は好きじゃない。


子どもだけじゃなくて保護者もいるから、よく由美や悟史と友達の親に会う。

口には出さなくても近所の人たちはうちの家庭事情のことをなんとなく察している。

父親が蒸発したことも、母親が精神的な病気にかかっていることも、私が夜間の定時制に通っていることも。

だから見知った人に会えば「大変ね」と声をかけられることも珍しくない。

私を(ねぎら)ってるわけでもなく、家庭環境のことを心配してるわけでもなく、みんな新しい情報が知りたいだけ。


お母さんは今どんな様子なのか。

ちゃんと生活はできているのか。

食事はどうしているのか。

そんなの大きなお世話なのに、みんなが私のことを変わった目で見る。