男の子みたいにペットボトルの炭酸を一気に半分まで減らして、大胆にあぐらをかく。
「飲む?」
私の隣に座るなり、ペットボトルを差し出してきた。
「え、ううん。炭酸は苦手で……」
「えー嘘。意外」
いや、泉谷さんのフレンドリーさのほうが意外だよ。誰とも馴れ合わないからてっきり無口な人だと思っていた。
「こんなところにひとりでいるなんて、いつも一緒にいる友達と仲違いでもしたの?」
「……して、ないよ」
私は歯切れ悪く答えた。
SNSと現実は密につながっているけれど、うまく切り離すこともできる。だから鍵アカで悪く言われているけど、表ではぼっちになっていない。
仲間外れにされているけれど、まだ大丈夫。
そう思いたい自分がいる。
「ねえ、この子誰? 若菜の友達?」
まつりはこっちがドキドキしてしまうほど、泉谷さんの顔を至近距離で見ていた。
さすがに会話を返すことができないので、小さく首を振ると「つまんないから、また遊んでくる」と言って、貯水タンクがあるほうへと行ってしまった。
ホッとしたのも束の間に、今度は泉谷さんが私の手の中にあるスマホの画面を覗き込んできた。
「へえ。それって友達の裏アカってやつ?」
「わっ、ちょっと……」
「見せてよ」
泉谷さんは許可なく私のスマホを取ってしまった。



