幽霊高校生のまつりちゃん



鍵つきのアカウントは二か月前からあったようで、三人は日常的に私のことをあれこれと言っていた。

知らないって本当に怖い。

みんな表では親しい素振りをしていても、裏ではまったく違うことをつぶやいている。
 
私が三人と差を感じていたように、きっと三人も私のことをいつも下に見ていた。

わざと私の知らない話題で盛り上がり、SNSの中ではつねにバカにしていたのだと思う。

さらに璃子の書き込みをスクロールさせると、とある写真が貼り付けられていた。

それは私の中学校の卒業アルバムの写真だった。


【スッピンヤバい。詐欺すぎる】

【地味を通り越してオタクじゃん】

【典型的な高校デビュー】

そんな呟きを見て、前に教室でスマホの画面を見ながら笑っていた理由はこれだったんだと分かった。


……どこから卒アルの写真なんて手に入れたんだろう。

みんなで見せ合いっこしようと誘われても必死で隠していたものだったのに。


「……自分が暗くてブスなことなんて知ってるよ」

だからこそメイクを何時間も研究したりして努力してきた。

でもどんなに頑張ったって、私はあの三人みたいに垢抜けたりはしない。


「その子たちは若菜の友達なの?」

気づくと、まつりがスマホの画面を覗き込んでいた。


「友達……だと思ってたけど」

「可哀想な若菜。知らないところで悪口を言われて傷ついたんだね。友達がほしいなら、私が作ってあげようか?」

「え?」

「10人? 100人? 1000人? 若菜は何人の友達がいればいい?」

「……そんなの……分かんない」

小さな声で答えると、まつりは不満そうに口を尖らせて再びブランコに乗ってしまった。