幽霊高校生のまつりちゃん



そのあと私たちは交差点から人気のない小さな公園に移動した。

すでに日は落ちていて、外灯に群がる羽虫がバチバチと音を出していた。


「わあ、風が気持ちいい……!」

ベンチではなくブランコに腰かけると、まつりは子供みたいに漕ぎはじめた。

ギィギィと、ブランコの錆びた鎖が(きし)む。

おそらく私と同い年くらいだと思うけれど、なんていうかまつりは無邪気で明るい。

けれど、移動中にまつりと話していたら、すれ違う人が変な目をしていたから、噂どおり他の人には見えない存在だということは確かなようだ。


「本当になんでも願いを叶えてくれるの?」


私はブランコの持ち手をぎゅっと握った。


「うん。若菜のためならなんでも叶えてあげる」


私のためなら、なんて人に初めて言われた。


交差点にいた時は怪しげな雰囲気もしていたけれど、今は全面的に私の味方のようだ。

その言葉に甘えるようにして、ポケットからスマホを取り出した。


「SNSって知ってる? この鍵アカの中身を見られるようにしたいんだけど……」

私は璃子と早織と谷野ちゃんのアカウントの画面をまつりに見せた。