次の日。教室はいつもより騒がしかった。
「ねえ、彩芽と宮本、別れちゃったんだって!」
そんな話題で、クラスは持ちきりだった。
ケガをして大会に出場できなくなった宮本はすっかり落ち込んでしまい、学校も休みがちになっていた。
そんな日々の中で、「今は恋愛する気分にはなれない」と宮本から彩芽に別れを告げたらしい。
もちろんこれも私がまつりに願ってやらせたことだ。
「っていうか、全部梨花のせいじゃん」
案の定、クラスメイトの文句の矛先は梨花に向いた。
「梨花が宮本にケガさせて、おまけにこそこそ彩芽のことを裏切るようなことしてさ」
「だからキスのことは……」
「それだけじゃないじゃん。宮本に『ケガの具合はどう?』って頻繁に連絡してたんでしょ。バレてないと思ってたの?」
「中等部の時に宮本のこと好きだったのは有名だし。これをきっかけにワンチャンあると思ってたんじゃね?」
止まらない批評。みんなから責められている梨花はなにも言えなくなっていた。
「……みんなもういいよ」
彩芽は別れたことのショックで、やつれていた。
「良くないよ! 宮本と彩芽はあんなにお似合いだったのに……」
そんな言葉と一緒に梨花への冷ややかな視線が向けられた。
それを見て、私はニヤリとほくそ笑む。
やっぱり私の計画は間違ってなかった。
好感度の高い彩芽と宮本のことを引き裂いた罪は重い。
きっともう二度と梨花は偉そうにすることなんてできないだろう。



