幽霊高校生のまつりちゃん




「……彩芽!」

私はすかさず、彩芽の後を追いかけた。

もちろんすべてが私のシナリオどおりに運んでいる。

うまくいきすぎて、笑いをこらえるのが大変だった。


「大丈夫?」

「……うん」

「宮本は浮気するようなタイプじゃないから平気だよ」

まあ、ふたりがキスするように仕組んだのも、その証拠写真を送ったのも私なんだけど。


「ありがとう」

早歩きをしていた彩芽がスピードを落として、私たちは並んで歩いた。

中等部にいた頃から彩芽は目立つグループにいた。

その中間辺りにいた私と梨花にもよく声をかけてくれる存在だった。


「私、ぶっちゃけ急に調子に乗りはじめた梨花にムカついてたんだよね」

スクールカーストで表せば私や梨花はずっと二軍だった。

それなのに梨花は私をいじめの対象にすることで態度が大きくなり、今では誰も逆らえない一軍にいる。


「美幸をいじめることで周りにも偉そうにしてるしさ」

「きっと私にも原因があったんだと思う。だから悪いのは梨花だけじゃないよ」

「……美幸」

梨花が彩芽の敵に回っている隙に、私は味方にする。

梨花に復讐すると誓った時から利用できるのはなんでもしようと決めていた。


「でも今回のことに関しては梨花が悪いと思う。宮本にケガをさせたこともそうだし、なんでもサポートするね、なんて彩芽がいるのに言うべきじゃないよ」

「そんなこと言ってたの?」

「うん。たまたま見かけた時に……」

様子を伺うように彩芽の顔を見ると、やっぱりその表情は怒っていた。