幽霊高校生のまつりちゃん



「自分のことをいじめにくくさせるっていうのも、ひとつの方法だよね!」

学校が終わり家に帰ると、まつりは私の部屋でくつろぎはじめた。

私はまつりの言葉に返事をしないまま、ずっと持ち歩いているシロの布を見つめていた。


「それはなーに?」

「私の友達だったシロの首輪」

たかが犬と言われるかもしれないけれど、本当に大切な存在だった。

それなのに梨花は……。

私は憎しみと同時に、首輪を持つ手に力を入れた。


「交差点に立っていた時も、美幸は同じ目をしてたね」

「……え?」

「認識していなかっただけで、私もずっと三時間美幸のことを見ていたんだよ」


私はてっきり逢魔が時にならないとまつりは現れない存在だと思っていたけれど、呼び出せないだけでつねに四番目の交差点にいるようだ。


「今までどんな人が訪ねてきた?」

「うーん。自分が知らないSNSの鍵アカを見たいって人とか、自分と真逆の生活をしている子と人生交換したいとか、親友の受験を失敗させてほしいとか、誰よりも可愛くなりたいとか。他にもまだまだたくさん」


当たり前だけど、人によってまつりに願うことは様々だ。

きっと私のように復讐したいと願った人もいたことだろう。