その日の夜。なんとなく気になって、どうしても頭から離れなくなってしまった私は険しい顔をしながらスマホの画面とにらめっこをしていた。
「怖いけど気になるな……」
検索欄に打ち込んだ四番目の交差点という文字。
オカルト話は大の苦手だし、心霊番組のCM予告を見ただけで眠れなくなってしまうタイプなんだけど、どうしても交差点についてもっと知りたいと思ってしまった。
恐怖心と戦いながら意を決して検索してみると、驚くほどたくさんの情報がヒットした。
画面をスクロールしながら目立っていたのは、少女を呼び出す方法についてだった。
時刻は“逢魔が時”と呼ばれる夕暮れ。
四番目の交差点の前に立ち、横断歩道の信号機が青から赤に変わる四回目の点滅の時に〝きみに会いたい〟と心の中で呼び掛ける。
すると、目の前にひとりの少女が現れる。
その名前は――萩野まつり。
・萩野まつりは、人にとり憑かないと四番目の交差点から離れることはできない。
・萩野まつりは願い人の望みがすべて叶うと消える。
・萩野まつりを呼び出せるのは一度だけ。
・萩野まつりは周りの人には見えない。
まるで体験者が次の人に繋ぐようにして、彼女についての説明が詳しく書かれていた。
……これって、本当のことなのかな。
人が作り出している幻だと言っている人もいれば、成仏できずに交差点をさ迷う地縛霊だと言っている人もいる。
どれが本当でどれが嘘かは分からないけれど、もしも本当に願いをなんでも叶えてくれる存在なら……。
私は萩野まつりに会ってみたい。



