たしか私も何回か耳にしたことがある。
この街には側道と街道が交わる十字交差点があり、その四つの横断歩道は上から見ると四角形の形をしている。
事故が多いとも言われている不吉な交差点にはいつも白い花が飾られているらしいけれど、その中でも鬼門と呼ばれる方角に位置している四番目の交差点は特にヤバいと聞く。
夜中にひとりで歩いていたら黒い影が動いていたとか、誰かに手を引っ張られたとか、写真を撮ると必ずなにかが映るとか、寒気がしてしまうことばかり。
でもそんな噂の中でひとつだけ興味深いことを聞いたことがあった。
それは四番目の交差点にはひとりの少女がいて、ある方法で呼び出すと、その日から自分の願いをなんでも叶えてくれるというものだ。
どう考えても作り話だと思うけれど、その噂だけは絶えることなく広まり続けている。



