誰かに褒めてほしくて、私も教室へと向かう。
さぞみんな羨ましがると思いきや、私を見た瞬間にクラスメイトたちがざわざわとしはじめた。
「え、誰?」
「うちの生徒?」
「見たことなくない?」
「こわ。なんで教室に入ってきてんの?」
羨望の眼差しよりも、向けられているのは好奇の目だった。
なぜか涼香も怯えたようにしていて、先ほどまで一緒にいた翼くんも不審がっている。
「部外者がなんで校舎にいるんだ!」
そこへ担任が近づいてきて、理不尽に怒鳴ってきた。
「わ、私は山中です。山中桜!」
「顔も身長も似つかないのに、なにが山中だ!」
「本当です! 私は……」
騒ぎを聞きつけた廊下にはぞくぞくと人が集まってきていた。
その視線はやっぱり私を不審者扱いしている目だった。
「部外者だって。しかもなんで制服まで着てんの?」
「コスプレ? どう見ても高校生じゃねーし」
「おばさんが制服着てるとかキモすぎ」
その言葉に、私はぷちんとキレる。
「おばさんじゃない! 私は16歳の山中桜よ! 誰よりも可愛いでしょ? 美しいでしょ? みんな私を敬いなさい!!」
廊下に響き渡るくらいの大きな声を出すと、みんなが引いていた。
なんで? どうして?
私の容姿はこれ以上ないぐらい完璧なはずなのに。
「いや、可愛いっていうかサイボーグじゃん」
……サイ、ボーグ?
そんなわけがないと騒いでも、結局私は教師たちによって学校を追い出されてしまった。



