幽霊高校生のまつりちゃん



次の日。学校へと向かう通学路で、すれ違う人が振り返って私のことを見ていた。


「うわ、今の人マジで可愛い」

「本当だ。スタイルもよくていいなー」

そんなのは当たり前だと胸を張りながら学校に着くと、すぐに翼くんから声をかけられた。


「山中。話があるんだけど」

「えーなにかな?」

鼻にかけた声を出して、そのまま翼くんに付いていった。


「こんな人気のないところに呼び出して、そんなに私とふたりきりになりたかったの?」

「うん」


呼び出された時点で予感はしていた。

きっと翼くんは私のことを好きになってしまったに違いない。

順序を踏んで徐々にと思っていたけれど、翼くんも簡単な男だ。


「あのさ」

「うんうん。なに?」


さあ、早く言え。

それで少し遊んであげたあとに、傷つけて振ってやる。


「これ返す」

翼くんが差し出してきたのは、私があげたゲームイベントのチケットだった。


「嬉しかったけど、ひとりで行っても面白くないかなって」

「え、じゃあ、私とふたりで行こうよ!」

「ううん。大丈夫。これは他の人にあげてよ」

そう言って本当にチケットを返してきた。


「な、なんで? あ、まさかお礼のこと気にしてる?」

「そうじゃない。でもゲームイベントに行くなら涼香と一緒に楽しめる場所に行きたいなって」

「……は?」

意味がわからない。


呼び出した用はこれだけ?

私に告白する流れじゃなかったの?


「でもチケットのことは本当に嬉しかったから、今度涼香も含めて三人でどこか……」

「ねえ、涼香のどこがいいわけ?」

私は怒ったように言い放った。