幽霊高校生のまつりちゃん



「私、用があるから」

そして璃子は視線をスマホに向けたまま、別の道へと歩いていってしまった。


……はあ。

ひとりになって、ため息ばかりがこぼれる。


友達がいなかった頃、それなりに人目は気にしていたけれど、学校から出てしまえば落ち着いた。

でも璃子と仲良くなって、自分のグループができると、繋がりは学校内だけじゃないことを知った。

誰とどこ行き、なにをして、どんなことを思ったのかSNSに書き込むことで、自分の充実度を上げていく。

たしかにSNSを始めてから私の世界は広がった。

暇をもて余すことはないし、離れていても瞬時に情報を共有できる。

けれど、その分、なんでも把握していないと怖いと思うようになっていた。


「ねえ、幽霊高校生のまつりちゃんって知ってる?」

ぼんやりと自宅へと続く道を歩き進めていると、男女のカップルらしき人とすれ違った。

詳しい会話は拾えなかったけれど、かすかに聞こえてきた〝幽霊高校生〟という言葉。