幽霊高校生のまつりちゃん




それから数日が経って、私はまたまつりに可愛くしてもらった。

そのおかげでなんと同級生のほとんどが読んでいる雑誌に載ることができた。


「すごいよ、桜!」

離れていった友達が私の席に群がってくる。

嫌がらせの罪を擦り付けてきた人たちでさえ、また私と仲良くなりたいと媚びを売ってくるようになっていた。


「みんな大袈裟だよ。街を歩いてたらたまたま写真撮らせてくださいって声をかけられただけ」

「でも名刺ももらったんでしょ?」

「んーまあね」


今では誰も私の容姿のことを悪く言わない。可愛い自分に注目してくる視線がたまらなく快感だった。

そんな中で、ゆっくりと私に近づいてくるひとつの影。


「桜。ちょっといいかな」

それは久しく会話をしていなかった涼香だった。

呼び出しに応じた私は涼香と非常階段へ移動した。


「声をかけてくるなんて珍しいね」

私は踊り場の手すりに寄りかかりながら、皮肉まじりに言った。


「なんか最近の桜はおかしいよ」

「おかしいってなにが?」

「そんなに痩せたり、顔が変わったりするはずがないもん。なにかヤバいことしてるんじゃないかって気になって」


涼香は本当に調子がいい。

嫌がらせの濡れ衣を着せられた時は被害者面するだけで私のことを庇いもしなかったのに、私への風向きが変わった途端にすり寄ってくる。

汚いうえに、あざいとい女。