幽霊高校生のまつりちゃん



「あいつマジで許せない」

もちろん涼香の言葉に女子たちが引くわけがなかった。


翼くんはみんなのものという団結力があったぶん、涼香はすぐに嫌がらせを受けるようになった。

教科書を破られたり、物を捨てられたりするのは序の口で、しまいには掃除で使ったバケツの水も上からかけられるようになった。


「涼香に嫌がらせしてるのは誰だよ!」

そんな様子に、翼くんが黙っているはずがない。

温厚で優しい彼が教壇の前に立ってクラスメイトの女子たちを一括していた。


「えー分かんない。誰のこと?」

「っていうか、嫌がらせされてるのも初めて聞いたし。ねえ?」

「うんうん。そんなことするなんて信じられない」

翼くんに嫌われたくない女子たちは知らないふりをしていた。


正直、翼くんのファンは大勢いるので、誰がなにをやっているという特定は難しい。

そのくらい涼香は女子たちの敵になっていた。