試験を受ける教室は友香と同じだった。
しかも席は斜め前。きっとまつりに願っていなかったらまた気が散っていただろうけど今は大丈夫。
試験開始までは勉強の見直しをしてもいいことになっているので、カバンからノートと参考書を出した。
友香を見ると同様に参考書を開いていた。その左腕には私とおそろいの腕時計。
『どんくさい私にいつも付き合ってくれて本当にありがとうね。私、亜子がいるから頑張れるんだよ』
余計なことはしないで、私の後を付いてくるだけの友香でいたら、こんな結末にはならなかったのに。
ごめんね。
なにをしても友香は落ちる。
聖学に通うという夢は、私が代わりに叶えてあげる。
笑いが込み上げてくる中で、試験監督が教室に入ってきた。
「試験開始五分前です。筆記用具以外のものはカバンにしまってください」
そして、最初の科目である英語がはじまった。
心に余裕があるおかげか問題はスラスラと解けた。それは面白いほどに。
友香が悩むようにシャーペンを止めていると、また可笑しくなったけれど、退室させられるわけにはいかないので必死で堪えた。



