「は? あ、諦めるってなにを……」
ぞくりとしながら、今度は私がまつりに詰め寄られてしまっている。
「勉強することを諦めて私に願えば簡単だよ。一番になりたい。負けたくない。聖学に合格できますようにってさ」
まつりがわざと煽るような言い方をしてることはすぐに分かった。
たしかに遠回しなことなんてしてないで、聖学に受かることを願えば私の夢は叶う。
自分が思い描いている理想どおりの結果になる。
でもまつりの言ったとおりにすれば、私は負ける。
諦めない友香に対して、私は諦めたことになってしまう。
それはさすがに嫌だ。
友香を貶めることは願っても、自分のことは自分でなんとかできる。
邪魔だったのは友香だけ。
あいつさえいなければ、私は今までどおりの私でいられる。



