「初めまして。私は萩野まつり。あなたは?」
「……か、片桐亜子」
「ふーん。亜子か」
女の子改め、まつりは小柄で可愛い人だった。
呪われるかはさておき、会った瞬間に命を取られることはないようで安心した。
「ねえ、亜子。これは願い人に対して毎回言っていることだからよく聞いてね」
まつりは私のことをまっすぐに見た。
「願いをなんでも叶えてあげる代わりに――あなたは大切なものをひとつ失う。それでも私に願う?」
最終宣告として試されている気がした。
まつりに願ったらもう引き返せない。
頭に友香の顔が浮かんだ。
芽生えたのは、やっぱり嫉妬だった。
「うん。それでもいいから私の願いを聞いて」
そう答えると、まつりはにこりと微笑んだ。



