幽霊高校生のまつりちゃん



それから私の焦りを反映するように、友香の成績は驚くほど伸びた。

よほど模試の結果が嬉しかったのか、まるでお守りのように成績表を持ち歩いている。


「ねえ、鈴木さんって第一志望が聖学なんでしょ? 模試もB判定だったらしいし、すごく頑張ってるよね!」

友香の成績が上がるたびにクラスメイトたちの対応も変わってきた。

いや、友香のほうに自信がついて積極的にコミュニケーションを取るようになったというほうが正しい。


「そんなことないよ。みんなはどこの高校にする予定なの?」

学校では大人しかった友香がどんどん明るくなっていく。


私の友達と知らない間に連絡先を交換していたり、前は一歩下がって話を聞くだけだったのに、楽しく話してる輪にも入ってくるようになった。

今まで私たちのことを親友としては不釣り合いだと言っていた人でさえ、友香のことを認めはじめている。


「亜子。今日は塾休みだよね?放課後に図書室で勉強していかない?」

ホームルームが終わって帰り支度をしていると、友香が傍に寄ってきた。


「美術部に聖学を卒業したお姉さんがいる子がいてね、受験勉強の時に使ってたノートを借りてくれたんだ。入試の役に立つかも」

友香は聖学の説明会にも参加して、学校内でも受験に向けての情報を自分で得るようになっていた。