幽霊高校生のまつりちゃん



それから週末になり、璃子が言っていたカラオケの日を迎えた。

璃子が集めたS高の男子はたしかにイケメンばかりだった。


「まさか本当に来てくれるとは思わなかったよー」

そんな中で、璃子が鼻にかかった甘え声を出す。

これはランクが上の人にしか使わない声であり、男慣れしている早織と谷野ちゃんでさえ、なんだか緊張しているように感じる。


「はは。ちょうど時間が空いたからさ」

みんなのことを夢中にさせている男の子は星野くんという名前らしい。

璃子たちが話している内容で、なんとなく彼がメンズ雑誌の読者モデルをしているということが分かった。

今どきの塩顔男子って感じて、顔も整っているけれど、なんだか軽そうだし、私はあまりいい印象は持たなかった。

そんなことよりも今は……三人の鍵アカのことで頭がいっぱいだ。


カラオケは部屋に案内されるなり、みんなはすぐに盛り上がった。

ノリのいい曲を入れて、唐揚げやポテトなど片手でつまめる食事がテーブルに並ぶ。


「みんな可愛いけど彼氏はいるの?」

もちろん話題は色恋ごとに集中した。


星野くんを含むS高の男子は、全員彼女はいないらしい。と言っても、そういう設定で行こうと事前に話し合っている可能性もある。

彼氏持ちである璃子と早織がフリーを装っているみたいに。

S高の男子たちはレベルの高い人ばかりだったけれど、やっぱり一番人気は星野くんだった。


……はあ。なんか苦手だな、こういうの。

八人部屋の薄暗い部屋で、私だけがぽつりと浮いていた。