友香から聖学を目指していると打ち明けられて、一週間が過ぎた。
今日は祝日で学校も塾も休みなので、友香は午前中から私の家に来ている。
「えっと、ここの公式はね……」
今までも互いの家に行き来することはあったけれど、今は遊ぶためじゃなく机にかじりつきながらの受験勉強に変わっていた。
正直、友香の学力はあまり高くない。
テストでも各科目の平均点すら取れていないぐらいの成績だ。
聖学の入試科目は五教科プラス面接。公立の場合は試験結果と同じくらい調査書の点数も重要であり、三年間の評定が大きく関わってくる。
塾にも通っていなくて、最近受験勉強に取り組むようになった友香が聖学に受かる確率は限りなく低い状態。
それでも諦めて後悔したくないからという友香の気持ちを私は力の限り応援したかった。
「うん、うん。合ってるよ! 飲み込みが早いね」
とりあえず中学二年の復習からはじまり、徐々に現在やっている勉強の応用問題を出すと、友香は不正解より、正解の数のほうが多くなっていた。
「亜子の教え方が上手だからだよ」
「ううん。だって一昨日同じ問題をやった時は全然わかってなかったのにすごいよ!」
人に教えるのは不慣れだけど、こうして一生懸命やってくれると私もやる気をもらえる。



