「私は塾にも通ってないし、これからも金銭的に通えない。でも私も亜子みたいに頑張りたいんだ」
「……友香」
聖学を目指すことにはまだ驚いているけれど、友香が決めたことなら私は応援するし協力もしたい。
「じゃあ、これからは一緒に勉強しようよ。うちには聖学に合格するための入試対策の本がたくさんあるから、友香に貸してあげる」
目標が一緒なら、別々でやるよりもふたりでやったほうが成績も伸びるはずだ。
「私、亜子の勉強の邪魔にならない?」
「ならないよ。一緒に頑張ろう!」
「……うんっ」
打ち明けることに不安だった友香はようやく笑顔になった。
「なんか安心したらお腹すいたね」
友香がパン屋の袋からクロワッサンを取り出した。
「もしかして最初から私と食べる気で買ってくれてた?」
「うん。きっと塾終わりの亜子もお腹すいてるだろうなって」
「はは、さすが。友香。私のことよくわかってるね!」
「ふふ、でしょ?」
友香とずっと変わらない関係でいられることが嬉しい。そのあとは普段どおり他愛ない会話をしながら、同じ味のクロワッサンを仲良く食べた。



