幽霊高校生のまつりちゃん



分かりやすく落ち込んでいる私を見て、友香がカバンからなにかを取り出した。

「じゃん」 

それはパン屋の袋だった。

「クロワッサンなら買ってあるから一緒に食べよう」

「え、いいの?」

「いいよ。本屋も閉まるみたいだから、別のところに行こう」


私たちは座れるところを探し求めて、小さな公園に移動した。

ベンチだと虫が寄ってきそうなので、少し暗いけれど屋根つきの東屋に入った。


「なんか懐かしいね」

小学生の時、友香と逆上がりの練習をするために公園に通って、よくこの場所で休憩をしていた。


あの頃は受験なんて気にしていなかったから、毎日のように友香と一緒にいた。

縄跳びも鬼ごっこも駆け足も、ふたりだけで遊んでる時が一番楽しかった。


「あ、ここに亜子が書いた落書きが残ってるよ」

「えー本当に?」

木製の机には私が書いたオリジナルのサインがうっすらと残っていた。

なぜか一時期サインを作るのにハマっていて、ところ構わず書いていた頃が恥ずかしい……。