【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ



「驚いたな。お前ら、まだ生きていたのか?一年前に息の根を止めたと思ったが」



呆れたように眉を動かす鷹村くんが「地獄から這い上がってきたか?」と……その問いかけに、男達の顔から血の気が引いていった。



「とんだ執着心の持ち主だ。どうせ、性懲りも無く凪に会いに来たんだろう?」



男達を見透かしたように問いかけながら、鷹村くんが一歩、歩み寄る。


地を揺らすほどに恐ろしい鷹村くんの眼下に置かれたふたりの男は、とても息さえ出来ないように思う。



「………ない。なっ、なにも、用はない!」


「いや、それは嘘だろう。 ここにいるってことは、お前らはまだ懲りていない。それならお望み通り、阿鼻(あび)の宴でも始めるか?」



鷹村くんの鋭い眼光に、私まで身体が強ばった。