「そうだぁ! 今ね、彼氏と来てるのぉ。よかったらパン屋さんのお友達も紹介するからこっちに来てよぉ」
「…………か、か、彼氏?」
ああ……。
悪気はないのだろうけど、若宮さんの口から出たその単語に衝撃を受けている。
……大丈夫かな、息出来てますか?
「ケンタッキー、先に戻ってるからねぇ? ジュース忘れないでよぉ!」
若宮さんはそう言って、白目を剥きそうなほどショックを受けている崎田くんを連れてプールの方へと戻っていった。
とんだ災難だ……。
せっかくの夏休みに白坂くんとプールに来たっていうのに……。
「白坂くん、ごめんね……? わざわざ探してくれて。心配かけちゃったよね……」
チラリと白坂くんを見上げれば、やっぱりちょっと不機嫌そうだ。



