賑わう敷地内を縫うように走っているとシャワールームへの案内板の隣に、売店が見えてきた。
あったあった!!
「ねぇ、あんた」
──グイッ!
聞いたことのない無機質な声と同時、私の二の腕は引っ張られていた。
「きゃ……っ!?」
身体が半分傾いて、そのまま案内板の奥へと引きずられた。
「やっと捕まえた」
目の前には、さっきのオレンジの髪の男。
しっかりと私の姿を捉えている。
な、なにこれ……。
「あんたさ、どういう関係?」
訳も分からぬまま、私の身体はコンクリートの壁に押し付けられていた。
「離して……っ」
「質問に答えたら離してやってもいい」
その男は、じっとりと私の瞳を見つめていた。



