「どうしてそんなに怒ってるの?」
「……別に、怒ってなんかっ! お前は仲間じゃないんだから、あっちいけ!」
「しっしっ!」なんて言いながら手をヒラヒラさせる。
「ふーん。お前、柳って家の子供だろ?」
「な、なんだよ……! まだいたのかよ!? あっち側に早く帰れよ!」
あっち側か……。
好きであっち側になったんじゃない。
「俺もずっと見てたからわかるよ? お前、もしかしてこの子が好きなんじゃない?」
「……っ!!」
顔が真っ赤。
やっぱりね?
お前、図星だろ。
「あっち側の奴には関係ない!」
「あっち側って、それやめてくんない? 俺、南小なだけだよ」
「知ってるぞ! あっち側の家の奴はみんなそうじゃん! あっ! お前もしかして、仲間になりたいのか?」
勝ち誇った顔で柳涼太がニヤリと笑った。



