「へぇ。雅、今年も手伝いしてんのか」
「ああ。去年よりも売上はいいぞ」
そっか、鷹村くんのおうちのパン屋さんも出店してたんだ。
お店には美味しそうなパンが並んでいる。
今年もってことは、ふたりは去年もここにいたのかな?
あ、澪ちゃんの好きなカレーパンもある!
「そうだ! 澪ちゃんは一緒じゃないの?」
ふと気になって質問してみると、鷹村くんがニヤリと笑った。
「このあと入り口で待ち合わせしてる。遅刻したらヘソ曲げられるから、そろそろ休憩もらうところだったんだ」
「じゃあ、一緒に花火見れるんだね!」
「ああ」
澪ちゃんと鷹村くん、なかなかいい感じなんだ。
これは新学期に女子会を開いて報告してもらおう。
澪ちゃんの照れ顔を想像していたその時。



