「そのSNSで水瀬はなに見てんの?」
「………これはあの、可愛いお店とか、話題のアイテムとか見てて……っ、可愛い女の子が、みんな見てるから……」
若宮さんに女子力ないだなんてもう言われたくないし、それにやっぱり女子力のある子っていうのは色んな流行物に敏感だから。
「し、白坂く……っ、そんなくっつかれてると、全然集中出来ない……!」
「俺以外のことに集中しなくていいよ」
「っ、!? もう……そんなことばっかり言わないでよ……」
スマホに意識を集中させようとしても全然ダメ。
白坂くんのこの腕を拒めないくせに……と、心の中で自分で自分に文句を言った。
「そんなの必要なくない? もう可愛いのに。そのままでいいじゃん」
白坂くんの声が楽しそうに弾む。



