【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ



「部屋って、それはある意味危ない……」


「どこが危ないんだよ。まぁ、心当たりはあるけど」


「心当たり……?」


「好きな子と部屋でふたりきりとか、簡単に歯止めきかねぇだろ」



……聞き返すんじゃなかった。


まるで独り言みたいに簡単に言ってくれるけど、私はヒヤヒヤしてドキドキして忙しい。



「本能的に?って言うのかな。理性とかきかくなったらもう止めらんなくない?」



そんな整った顔を向けて、こんな近い距離で言わないで……。



「私に言われてもよくわからないよ……っ」

「へぇ。じゃあ試してみる?」

「試す!?」

「そう。俺が水瀬相手にどうなるか」

「……っ、」


白坂くんは、発言に似つかわしくない優美な笑みを浮かべた。