【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ



「水瀬、なんか今日いつもと違うよね」

「そ、そうかな……」

「そうだろ?」


変わらず真っ直ぐに視線を注がれている。


見すぎだよ白坂くん……!!


そう思った直後、私の髪に触れる白坂くん。



「あの……っ、」


突然のことに、ピクリと身体が反応した。



「なにこれ。サラサラで気持ちい。触りたくなる」


「もう、触ってるじゃん……っ」



椅子に座ったまま白坂くんから距離を取る。


本当は、気づいてくれるかなって淡い期待を抱いていたくせに。



「あれ? 警戒されてんの、俺」


「だって白坂くん近いもん……それに、今は勉強中だし……」


「それ以外だったら触ってもいいってこと? 部屋に呼んだ時とか」



人の気も知らずに白坂くんは次々に私の鼓動を加速させることばっかり言うんだから。