その溺愛、重すぎます!〜甘い王子様の底なし愛〜







放課後。

一度家に帰り、着替えてから橘くんの最寄駅で合流する。


「橘くん……!」

彼はすでに待っていてくれたようで、慌てて駆け寄る。


「ほら、転ぶかもしれないから走らないで。
怪我したら人前でお姫様抱っこするよ、いいの?」

「お姫様抱っこ……?」

「お姫様抱っこをしたら、見ず知らずの人にも恋人同士だってことが伝わるからね。俺は大歓迎だよ。なんなら今からする?」


その言葉に対して首を横に振る。
人前でお姫様抱っこだなんて、恥ずかしすぎる。