なんて思っていると、
「ぶはっ!…あ、やべっ」
並ぶベッドから声が聞こえた。
カーテンで仕切られていて、人は見えないが、確実に……
いる。
サーーーと音を立てて、全身の血が引いていくのがわかる。
み、見られた……。
いや、聞かれてた……?
入り口に向かって親指を下にしたまま、私は思わず固まってしまう。
「いやぁ、篠原さんが小悪魔って言われる理由わかったわぁ」
シャーと音を立ててカーテンが開いた。
言ってることは意味不明だが、今この状況が一先ずまずい事は分かる。
そして、出てきた人物も最悪だ。
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