*** 「なぁ、篠原……」 「どうしたんですか、先輩?」 「俺たち、価値観が合うと思うんだ」 放課後、いつものように保健室で当番をしている時だった。 当番でもないのに現れた同じ保健委員の先輩は、唐突に言い出した。 は?何言ってんのコイツ。 受験生だろ、勉強しろ。そして去れ。 顔に出そうになったのを、私はいかんいかんと押し込める。 「先輩、ご冗談が上手ですね」 ふふ、と笑ってやると、 「冗談なんかじゃない…!!」 「…っ!」 と、ガシ!勢いよく肩を掴まれ、キスをされた。