「ライハ…」


「どうした?暗くて恐くなったか?大丈夫、幽霊なんて出ねぇくらい人いないから」



…違うけど。


それに人が少なかろうが多かろうが、お化けは出るんだよ!




「私に何か隠し事してない?」



私がそう呟くと、礼羽はピクッと肩を揺らした。



わかりやすいなぁ、礼羽は。



「何でわかった?」

「バレバレだよ、ライハは」

「じゃあ…」



え?

何で抱きついてんの?




何故か礼羽に抱き締められている私。

何!?なんで!?



「ライハ?」

「…俺、真っ暗闇…ダメなんだ」

「は!?」



暗闇がダメだぁ!?


私が聞きたいのはそんな事じゃないんだけど…。




「ライハ…そうじゃなくてさ…」

「え?俺が暗がりなのがバレたんじゃねぇの?」

「違うよ!」



礼羽の意外な弱点がちょっと可愛いなって思うけど…。