「…ライハ、落ち着いた?」
どれくらい経ったのだろう。
青だった空はオレンジになり、柔らかかった風も冷たくなってきた。
「ライハがユウキさんを忘れられなかった理由がわかった気がする。…優しくて素敵な人だったんだもんね」
「俺、メイサと…付き合ってた時にこの手紙を読みたかった。
メイサと別れた俺は、もう…誰かを愛せはしない…」
もう…
誰かを愛せはしない…
礼羽が呟いたその言葉が私の胸に響いた。
その響きが涙を誘う。
「…っ…私はライハと出会ってから、もうライハ以外誰も愛せなくなったよ。…ライハのバカ」
「…バカはお前だ、バカ…」
礼羽は優しく私の涙を指の腹で拭うと、自分の涙は拭う事なく立ち上がった。
そしてネックレスに手を伸ばす。
そのまま礼羽は2つのリングをグッと握ると、首元から引きちぎった。
ブチッと鈍い音を立て礼羽の首から外れた鎖はバラバラと地面に落ちる。
「…ユウキ、ごめんな」
礼羽のごめんは
他の人を愛してごめんなのか
今まで縛り付けていてごめんなのかわからなかったけど
私は涙が止まらなかった。
どれくらい経ったのだろう。
青だった空はオレンジになり、柔らかかった風も冷たくなってきた。
「ライハがユウキさんを忘れられなかった理由がわかった気がする。…優しくて素敵な人だったんだもんね」
「俺、メイサと…付き合ってた時にこの手紙を読みたかった。
メイサと別れた俺は、もう…誰かを愛せはしない…」
もう…
誰かを愛せはしない…
礼羽が呟いたその言葉が私の胸に響いた。
その響きが涙を誘う。
「…っ…私はライハと出会ってから、もうライハ以外誰も愛せなくなったよ。…ライハのバカ」
「…バカはお前だ、バカ…」
礼羽は優しく私の涙を指の腹で拭うと、自分の涙は拭う事なく立ち上がった。
そしてネックレスに手を伸ばす。
そのまま礼羽は2つのリングをグッと握ると、首元から引きちぎった。
ブチッと鈍い音を立て礼羽の首から外れた鎖はバラバラと地面に落ちる。
「…ユウキ、ごめんな」
礼羽のごめんは
他の人を愛してごめんなのか
今まで縛り付けていてごめんなのかわからなかったけど
私は涙が止まらなかった。

