〈雫久side〉
「あーあと1週間で純恋ちゃんもううち出ていくんだなー」
丸山さんとふたりで鍋をした日……俺と丸山さんの唇が触れてしまったあの日から、早いもので1週間が経った。
今日は、打ち合わせのために事務所に来ていて、たまたま会った麻飛と唯十と共にリフレッシュルームでコーヒーを飲んでいるところ。
彼らも同じタイミングで打ち合わせを終えたらしく、話題は自然と丸山さんのこと。
「正直、純恋ちゃんのご飯食べ慣れちゃったせいで、俺もう外で食べられないんだけど」
「それわかる」
と唯十が同調して胸の辺りがモヤッとする。
この天然タラシが、と心の中で唯十にツッコミながら、自分の性格の悪さが浮き出て嫌になる。
伝えることが下手な俺に比べて、唯十は真逆。真っ直ぐすぎるぐらい、嬉しいや好きをそのまま伝えるやつだから。
そこが羨ましくて、俺もそうなれたら、丸山さんに好きになってもらえるのかな、なんて思う。
自分がこんなことを考えるようになっているのがそもそもカッコ悪すぎだけど。
「あーあと1週間で純恋ちゃんもううち出ていくんだなー」
丸山さんとふたりで鍋をした日……俺と丸山さんの唇が触れてしまったあの日から、早いもので1週間が経った。
今日は、打ち合わせのために事務所に来ていて、たまたま会った麻飛と唯十と共にリフレッシュルームでコーヒーを飲んでいるところ。
彼らも同じタイミングで打ち合わせを終えたらしく、話題は自然と丸山さんのこと。
「正直、純恋ちゃんのご飯食べ慣れちゃったせいで、俺もう外で食べられないんだけど」
「それわかる」
と唯十が同調して胸の辺りがモヤッとする。
この天然タラシが、と心の中で唯十にツッコミながら、自分の性格の悪さが浮き出て嫌になる。
伝えることが下手な俺に比べて、唯十は真逆。真っ直ぐすぎるぐらい、嬉しいや好きをそのまま伝えるやつだから。
そこが羨ましくて、俺もそうなれたら、丸山さんに好きになってもらえるのかな、なんて思う。
自分がこんなことを考えるようになっているのがそもそもカッコ悪すぎだけど。