千景くんは魔法使い



14歳、魔法使いだった千景くん。

16歳、私の一番近くいる千景くん。

これからも、いろんな千景くんのことを見ていきたい。


「わ、私も……。私も、ずっと千景くんの隣にいたいです!」  

千景くんと家族になれるかどうかはわからない。でもそうなれる日まで、これからもふたりでたくさんの時間を重ねていきたいと思う。

千景くんは優しく瞳を細めた。そして、ゆっくりと顔が近づいてくる。

……と、次の瞬間。


パンッ!!という音とともに、私たちの頭上で小さな花火が咲いた。

それは、ピンク色のハート形だった。


「え、どこから……?」

私と千景くんは顔を見合わせて目を丸くさせる。


「ニャアー」

すると存在をアピールするように、ちっちが塀の上に座っていた。

そのしっぽを上下させながら、いい演出をしてやっただろうと言わんばかりドヤ顔をしている。