千景くんは魔法使い



その日の夜。私は部屋で髪の毛を乾かしていた。

「ニャア」

今日はちっちと一緒にお風呂に入ったので、お互いに石鹸の匂いがする。

ドライヤーを使ったあと、ちっちを抱き上げて膝の上に乗せた。

「いい匂いがするね」

私はちっちの頭に鼻を付ける。

あれ、そういえば一緒にお風呂に入っちゃったけど、ちっちってオスだよね?

しかも魔法で喋った時、かなり小生意気だった気が……まあ、いっか。

「ニャン!」

「あ、ダメだよ。もう夜にささみはあげないからね」

「ニャアーニャア!」

「そんなに鳴いたって、私に猫語はわかりません」

そんなじゃれあいをしている中で、ふとクローゼットが目に入った。そして、洋服などが詰め込まれている一番奥に段ボールを見つけて取り出した。