「…明日、後援会の集いがございますので、すみませんが、遅くはならない時間にお暇致します」

「え、明日用事あるのにわざわざ…」

「…それでも、来ようと思ったのは、あなたとどうしても直接お話をするためですよ!」

「えっ…!」




急に声が張り上がった。

そして、畳み掛けられる。



「…なぜ、何も言わずに北桜を出たのですか」

「それは…星天高校でサッカーやるために」

「そうじゃありません!」



舞絵の張り上がった声に、更にビクッとさせられる。



「私が聞きたいのは、『なぜ、北桜学園を辞めて公立高校に進学したのか?』ではなく、『なぜ、私達に何も言わずに出ていったのか?』ですよ!」

「うっ…」



そう来るか…!



まあ…仲間意識が強い舞絵のことだから、こんな相談もせずに、黙って学園を出ていくなんて、誠に遺憾と言われても仕方ない。